2017年11月6日

2017年度上半期の資金流入額は回復傾向!アロケーション型・ラップ口座への資金流入が継続…。

— 2017年度上半期のETF除く追加型株式投信の純設定額は+1.2兆円と、2016年度を上回るペース。— タイプ別で見ると外国株式型が+1.2兆円、アセットアロケーション型が+0.9兆円と資金流入をけん引。— ラップ/SMA専用ファンドをアロケーション運用商品として加えると、2014年度以降トップを維持。

2017年度の上半期(4-9月)の資金動向をまとめました。運用コンサルティングを手掛けるイボットソン・アソシエイツのデータを用いてETFを除く追加型株式投信の純設定額を集計したところ、2017年度上半期の純設定額は+1兆1,855億円と、半年で1兆円を超える資金流入となりました。年率換算すれば2016年度の+1兆5,309億円を上回るペースであり、2016年度の落ち込みから回復しつつあると言えます。以下、投資対象別の8区分(※)の純設定額の推移を見てみましょう。

※投資対象別の8区分・・・イボットソン・アソシエイツ(http://www.ibbotson.co.jp/)の提供するイボットソン分類を用いて、「国内株式」、「国内債券」、「国内REIT」、「外国株式」、「外国債券」、「外国REIT」、「アセットアロケーション」、「その他」の8分類に区分。国内短期金融資産という分類は「国内債券」に、また、コモディティ、デリバティブ、ヘッジファンドで始まる分類は、「その他」として集計。

国内公募・追加型株式投信(除くETF)の投資対象別 純設定額の推移【年度】

国内公募・追加型株式投信(除くETF)における年度別の純設定額ランキング(「その他」を除く投資対象別)

8つの投資対象別に見ると、2017年度上半期に最も資金流入額が大きかったのは外国株式型の+1兆2,092億円で、2016年度通年の+5,700億円から大きく加速しています。次いで、2016年度に2位だったアセットアロケーション型が+9,205億円と2位を維持しており、すでに2016年度通年の+1兆58億円とほぼ同水準の資金流入額となっています。3位は外国債券型の+4,834億円で、2015年度・2016年度の資金流出から資金流入に転じています。

4位は国内債券型の+480億円となりましたが、それ以外のタイプでは純設定額はマイナスとなっています。5位の国内REIT型は-1,563億円と、このままいけば2008年度以来の資金流出となりそうです。6位の外国REIT型も2009年度以降は高水準の資金流入が続いていましたが、2017年度上半期は-3,247億円と資金流出に転じています。また、国内株式型は日本株相場が堅調な中で-9,578億円と、2016年度の-1兆6,162億円に続く高水準の資金流出に見舞われています。

純設定額ランキングで、資金流入額の大きかった個別ファンドの特徴をみると、上位30本中9本がアセットアロケーション型となっています。4位と11位はオーストラリアの高配当株とREITに投資するタイプの商品となっていますが、リスクを抑制したタイプのアセットアロケーション型ファンドにも高水準の資金流入が見られており、投資地域が広く分散された商品の人気も継続しています。

なお、12位と30位にはラップ/SMA専用ファンド(ラップ口座専用ファンド)がランクインしています。これら2本のラップ口座専用ファンドは、国内債券型に区分されるファンドですが、金融機関にアロケーションを任せる中で選択された商品となっています。そこで、先述の8区分からラップ口座専用ファンド分を引き、ラップ/SMA専用ファンドを独立の区分として9区分で集計し直したものが以下のグラフです。

国内公募・追加型株式投信(除くETF)の投資対象別(ラップ/SMA専用を別区分)純設定額の推移【年度】

国内公募・追加型株式投信(除くETF)における年度別の純設定額ランキング(ラップ/SMA専用ファンドをアセットロケーション型と合算、「その他」を除く投資対象別

ラップ口座専用ファンドは、2014年に+2兆394億円の資金流入を記録した後、2015年度に+1兆7,541億円、2016年度は+4,568億円と2年連続で減速しましたが、2017年度上半期は+3,143億円と昨年度を上回るペースの資金流入となっています。このラップ口座専用ファンドをアセットアロケーションを任せる商品として、アセットアロケーション型の分類に加える(「(アセット)アロケーション+ラップ」と表示)と、2017年度上半期は+1兆2,313億円と外国株式型を上回り、投資対象別でトップだった計算となります。

「アロケーション+ラップ」は、アベノミクス以降、資産運用の必要性を感じた新規資金を、資産運用のコア商品として取り込んできました。2014年度以降、一貫して「アロケーション+ラップ」がトップを維持しているのは、長期投資による資産運用・資産形成の動きが定着しつつあることを示唆していると思われます。アベノミクスによるインフレ期待が一服したことで、一時期ほどの資金流入額ではなくなっていますが、投信販売におけるビジネスモデルはゆっくりと着実に変化していると言えそうです。

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