2018年1月12日

資産運用研究所の「こだわり」が満載。低コストと期待リターンの高さを同時に追求するつみたてNISA向けファンドが登場

Q1 当ファンドの設定に至った背景とは?

藤原:

つみたてNISAは、投資の裾野拡大を主な目的としており、日本で長期・積立・分散が根付くためのきっかけとなる重要な制度です。ではその要件を満たす中で、「どのようなファンドであれば本当に投資家の役に立てるのか」と考えた時、資産運用研究所がこれまでに培った見識を商品のアイデアに活かすべきだと思いました。資産運用研究所には主に2つの役割があります。一つ目は投資信託や金融市場全般に関する調査を行い、投資家や販売会社の資産形成に役立つ情報を発信すること。2つ目は投資の裾野拡大に貢献することです。社内シンクタンクではありますが、自社商品に偏らない公正・中立な情報発信を旨とし、本来は商品の組成には携わりません。しかし今回は、当研究所が持つ2つ目の役割を重視し、資産形成の裾野を広げられるような商品を提供できるのであれば、一歩前に踏み出して商品の組成に携わっても、研究所の役割を果たせると考えました。NISAやiDeCoといった制度に精通しており、日ごろから様々な投資信託の調査を行っている点も、「つみたてNISAの要件を満たすこと」と「投資対象として魅力的であること」を両立させる上でプラスとなり、投資家のお役に立てるのではと判断しました。

また、当社にパッシブ運用戦略の提供力があることも、今回の商品開発を後押ししました。つみたてNISA向けの新規ファンドは、「指定インデックス投資信託」のカテゴリーとなります。その要件を満たしつつ信託報酬を抑えるには、パッシブ運用戦略の有無が重要なポイントとなります。ドイチェAMは、ETFの提供者として運用資産残高で欧州2位の実績があり(2017年9月末時点)、db x-トラッカーズという自社ブランドのETFシリーズを有しています。当社はパッシブの運用戦略を自前で提供できる数少ない外資系運用会社の一社であり、この強みを活かしたいと考えました。

ドイチェ・リポートHighlights Vol.16には、「つみたてNISAと現行NISAの違いって?」や、「つみたてNISA向けのファンドにはどんな要件があるの?」など、「つみたてNISA」を詳しく知るためのヒントがいっぱいだワン!

Q2 つみたてNISA向けファンドを組成するうえで、大変だったのはどのような点ですか?

藤原:

つみたてNISAの主なターゲットは20代から50代の現役世代であり、その市場規模は投資信託全体の中でまだ小さく、すぐに会社の収益につながるものではありません。しかし、長期的な視点で当社がつみたてNISAに取り組むことには大きな意義があると考えました。その理解を得るために、今後の収益の見込みに加えて、複数のNISA制度の概要やその重要性、ドイチェのブランドを日本でどう作っていくかなど、目には見えない価値を海外の関係者に伝えることに時間がかかりました。日本の投資信託業界はこれまでのシニア向け中心、サテライト商品中心のビジネスモデルからの転換点を迎えています。規制環境や税制の変化、将来の投信市場見通しについても時間をかけて説明し、海外関係者からのサポートを得ました。 資産運用研究所としては、既存のシニア層中心のマーケットを大切にしながら、自社の将来のためにも資産形成層に向けたビジネスを始めていく必要があると確信していました。それによって投資家の長期的な資産形成の役に立つこともできます。

既存のNISAでは初年度に口座を開いた方が多かったことから、後から参入するのではなく、制度のスタート時につみたてNISA向けファンドを持っていることが重要だと考えました。ドイチェAMは2016年に日本拠点の創立30周年の節目を迎え、今後のビジネス展開においても日本を重要な拠点と位置づけています。毎年採用している新卒入社の社員が10年後、20年後に日本でビジネスを推進する上で誇れる商品が必要だと思いました。時間はかかりましたが、日本だけでなく、グループ全体で見たグローバルでの収益や、日本において今後成長する新たな市場から得られるビジネスの波及効果が次第に理解され、商品の組成に至りました。

Q3 「ドイチェ・ETFバランス・ファンド(愛称:プラチナコア)」とはどのようなファンドですか?

藤原:

3つのポイントにこだわり、これ1本で長期的な視野で世界の成長に沿った資産形成が可能になることを目指しました。「株式と債券に均等に投資するバランスファンド」かつ「時価総額に応じて分散投資」するという、ありそうでなかった商品設計が特徴です。

地域の分散

一つ目のポイントは「インデックスの差別化と期待リターンの高さへのこだわり」です。当ファンドは、他のつみたてNISA向けファンドと同様に、株式と債券への分散投資を行いますが、採用したインデックスに特徴があります。つみたてNISAが対象とするインデックスの中には、時価総額に対して日本の資産の投資割合が高いものが多く見られます。それ自体に問題はありませんが、過去20年間では海外に投資した方が高いリターンを得られました。そのため「攻め」を担う株式インデックスには、マーケット全体を幅広くカバーする「MSCI ワールド・インデックス」を採用し、世界の経済成長に沿った投資効果を目指します。また、債券インデックスにおいても、先進国の国債だけを投資対象としていてはリターンを高めることは難しくなります。そのため、当社では債券部分には「ブルームバーグ・バークレイズ・グローバル総合インデックス」を選択しました。同インデックスは社債を投資対象に含むことから、国債のみで構成される「シティ世界国債インデックス」対比において過去20年で年率0.2%程度の超過収益を実現しています。とはいえ、債券部分は金融市場が崩れたときの「守り」の役割を果たすため、安定的な投資適格債券のみを投資対象としている点もこの指数を選択した重要な理由となっています。

資産の分散

二つ目のポイントは「リスクとリターンのバランスへのこだわり」です。当ファンドでは、株式と債券の組入れ比率は均等を基本とします。過去20年間の試算では債券の比率を高めた方がリスク調整後のリターンは良好でした。しかし、足元の利回り水準を勘案した場合、資産形成層の長期運用手段としては株式の比率をあまり下げないことも重要です。為替ヘッジについては、低金利環境が長期化している日本においてはヘッジコストが大きくなるケースがあり、債券の利回り低下要因となります。「プラチナコア」の投資家層は積立投資を行う方がその中心になると想定しており、時間分散による為替リスク低減効果を見込み、為替ヘッジは行わずに期待リターンの高さを追求することとしました。リターンを追求するにはハイ・イールド債券及び新興国資産が有効ですが、これらは投資初心者にとって理解が難しいと思われることから、当ファンドの投資対象からは外し、分かりやすさや安定性も重視しました。

低リスク

三つ目のポイントは「長期だからこその低コストへのこだわり」です。当ファンドの信託報酬は年率0.4238±0.01%(税込/概算)です。ドイツ銀行グループが設定・運用する上場投資信託証券(ETF)であるdb x-トラッカーズを主要投資対象とすることで、コストの低減を図りました。つみたてNISAの非課税期間は20年であることから、長期にわたる資産形成において良好なパフォーマンスを実現するために低いコスト水準を重視しています。信託報酬が年率0.5%を下回っているファンドで、「プラチナコア」ほどに幅広く、期待リターンの高い資産に分散投資できる商品はなかなかないと自負しています。 つみたてNISAは投資初心者の利用を想定した制度です。そのため、商品の分かりやすさも重要ですが、当社の「プラチナコア」は金融知識が豊富な方にも魅力的な商品だと思っていただけるような特徴を持っています。私自身も、家族や友人に自信を持って薦められる商品にしたいという思いを込めて様々な意見を出し、社内で検討して組成に至りました。

Q4 「プラチナコア」をどのような方に活用していただきたいですか?

藤原:

すべての年代の方に活用していただきたいです。特に資産形成層と呼ばれる若い方には、是非この機会に「長期・積立・分散」投資を始めていただきたいと思っています。つみたてNISAの投資上限額は年間40万円ですが、満額で始める必要はありません。毎月1万円でも5千円でも、少しだけ何かを我慢して投資に回すことで、資産形成に対する理解が深まりますし、将来、「あの時始めて良かった」と多くの方が思われるだろうと考えています。

当ファンドはリスクの水準としては10%を超えており、シニアの方が一括で投資するにはリスクがやや高めの商品と言えるでしょう。ただし、分散を利かせて安定性も重視したポートフォリオとなっていることから、例えば3年から5年程度の中期で運用を考えられる資金であれば、投資回数を分けたり、金額を調整するなどの方法でシニアの方にも活用していただけると思っています。

Q5 最後に投資家の皆さまへのメッセージをお願いします。

藤原:
資産運用研究所 所長
藤原 延介

つみたてNISA向けのファンドは多数あり、どのファンドを選ぶべきか迷われる方も多いと思います。それぞれの投資家のリスク許容度や投資目標によっても適したファンドは異なるため、すべての方に共通してぴったりなファンドというのはありません。ただ、つみたてNISAの要件を満たしたファンドであれば、長期の資産形成に向く商品と考えてよいだろうと思います。投資を始める際の選択肢として検討に値する商品が集まっていますので、是非このタイミングで長期的な資産形成の最初の一歩を踏み出していただければと思います。

資産運用研究所 所長
藤原 延介

資産運用研究所 所長 藤原 延介

大手信託銀行におけるマクロ経済調査、ロイター・ジャパンのリッパー事業部における投資信託の評価や業界分析業務を経て、2007年入社。ファイナンシャル ストラテジストとして、独自の視点で資産運用業界の最新動向や投資環境を分析。2015年10月より現職。
投資信託協会「資産運用業に係る海外動向等の調査部会」委員(2015年~現在)。

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